春奴と靖奴

1日目:カフェで牡蠣とホワイトワイン
2日目:雨でしっとり、市内観光と教会コンサート
3日目:おお、ヴェルサイユ宮殿、おお、オルセー美術館
4日目:モンマルトルの絵描きたち、ムーランルージュの踊り子たち
5日目:パリの表参道、サンジェルマン通りでお買い物


1日目:カフェで牡蠣とホワイトワイン


3年間がんばって働き続けた靖奴はやっと一週間まとまってお休みがとれ、旦那様と心と身体のリフレッシュにでかける予定が、旦那様に急遽仕事が入り、代わりに春奴がお相伴になった。始めはバリ島に行こうと計画、しかしテロ騒ぎがあり、危ないからやめようと中止。フランス行きが決まった。靖奴、始めてのおふらんすでございます...

パリの情報誌パリスコープ 2002年11月1日、全日空の昼便で12時間 (春奴としては8時間くらいが限度、遠いよー。)、 シャルル・ドゴール空港に到着。パリ市内までバス(一応ツアーに入ったのでホテルまでは送迎付き)に乗る。渋滞に巻き込まれ、ホテルに着いたのは18:00過ぎていた。実は、その日、オペラ座でいいプログラムをやっているから当日券で行こうといっていた私達。何時開演かしらん、と早速ホテルの人に聞いてみる。フランス人って英語、なかなかしゃべってくれないのね。パリスコープというぴあみたいな情報紙をゲット。調べる。あら、19:00からでそれもオペラ座じゃなく、もう一つの近代的な建物のオペラバスティーユという所でやっているオペラなんだ・・・と、時間も間に合わないし、場所も違うしと、オペラそのものよりもオペラ座の内部に入ってみたかった靖奴はがっかり。

とりあえず、シャワーを浴び、冷蔵庫のビールを一缶ずつ飲み干し、ぶらぶらと外に出かけた。私達のホテルはモンマルトル、ムーランルージュ界隈、夜のネオンの街である。この日は祝日だったので多くの人が歩いている。

ふと目にとまったのは店先においてある牡蠣。靖奴、目がきらり。早速メニューをチェック、読めない。おいしい白ワインに牡蠣というモードに陥った私達は、とりあえず中に入り、牡蠣ってフランス語でなんて言うのとごそごそ調べ、ユイットルってお姉さんに言ってみたが通じない。かなしー。ではと靖奴あごをしゃくりお姉さんを店先に連れ出して牡蠣を指差しすと、おーとばかりにお姉さん大きくうなづいてくれた。席に戻り、お姉さんはポンと机をたたき、英語でいいわよとはぎれ良く言ってくれる。言葉が通じるって素晴らしい。

エスカルゴと牡蠣と、この店一番おすすめサラダと白ワインを頼む。料理がくる間靖奴はトイレに立つ。はたっと困った彼女、MとDと書いてあって、どっちに入ったらいいかわからなかったらしい。幸い、前に女の人が入っていたのでそちらに入ったらそれはDの扉だった。そうか。Dか。

サラダが美味しかった。たっぷりレタス、トマトにじゃがいも、生ハム、そして5種類ぐらいのチーズ達(春奴、最初パンかと思って掴んでみたら大きく切り分けられたチーズだった。)が混ぜんと一体となっていてボリュームたっぷり。この一皿だけでもお昼とかはいい感じ。

旅の出始めにしては上々。満ち足りた気分でホテルに戻り、21:30頃にはあっという間に眠りについた、春奴と靖奴でした。

ページ先頭に戻る


2日目:雨でしっとり、市内観光と教会コンサート


エッフェル塔にて

2日目の朝、普段宵っ張りの春奴は朝早く起きてしまい、ちょうどいい感じ。8:00頃、朝食に向かう。バイキングスタイルのさすがおふらんす、山盛りのフルーツ(甘くなくて美味しい)、ヨーグルト、エッグ、ソーセージ、ベーコン、シリアル、チーズ、そしてパン!

大満足のお腹でツアーに付いている市内観光に向かう。バスがホテルまで迎えに来る。あいにくの雨でバスからの車窓も暗い感じ。それでも石の街、歴史的な建物に目を奪われる。凱旋門、エッフェル塔、コンコルド広場(シンメトリが美しく春奴のお気に入り。1泊スイート60万円のリッツホテルを横目に一生縁がないんだろうなと思いつつ。)を見た後にノートルダム寺院に向かう。ガイドのお姉さんがブラックユーモア、寒いギャグを交えながらとても滑らかに説明してくれて、密かに尊敬してしまう。
ノートルダム寺院


市内観光ツアーが終わったのが12:30、実はあきらめきれずオペラ座の内部が見たいととりあえず入ってみたら、内部見学チケット売り場に長蛇の列。その日の夜に何かコンサートがあればそれに行くつもりで調べたら何もなくあえなく挫折。靖奴再びがっかり。

お腹が空いたので近くのインディアンレストランに入る。赤ワインにカレー、トレヴィアーンと言いながらすっかり良い気分になってしまった。

マドレーヌ寺院に行く。その日の夜9;00からそこでモーツァルトのレクイエムとシューベルトのアリアのコンサートがあると情報をゲットしていた靖奴(暇なときはずっとガイドブックを読んで勉強している。えらい!)チケットを購入、1人2500円なり。

オペラ座

ぶらぶらとホテルまで歩く。途中思わずチーズの専門店にふらふらと引き寄せられる靖奴。おいしそうなチーズを小さ目に切ってもらい、特別価格らしい白ワインも買う。ホテルまで結構距離があって春奴の足は棒のようになってしまった。

途中、香水博物館に寄って、鼻がおかしくなりそうな、それでも女性の興味のあるものベスト10の中に入るものだから、あれもこれも嗅ぎ、よくわからなくなって、6種類入っているプチねり香水を買って外に出た。もともと香水の苦手な靖奴、自分がくさいくさいとブツブツいいながら歩き出す。

ホテルに着き、お風呂に入り一休み。途中のスーパーマーケットで、日本にはない草、トマト、ハムのパテ、4種類の小さい瓶詰めソース達にさらに白ワイン、そして紙ナプキン、フォーク、ビールを買い込んだ。これで晩ご飯。わーい、ピクニックだピクニックだと1人で騒ぎながら、うれしそうに準備の余念がない靖奴、私はすっかり眠くなってしまって、ベッドに横たわったまま動けない。その間にチーズが美味しい美味しいといいながら靖奴は白ワインを半分くらい飲み干す。

そして、夜8:30頃、タクシーででかけ、コンサートを聞く。合唱がもうちょっとうまかったらもっと良かったのに。でも教会の残響でバランスとか難しいだろうけど、一種独特の美しさがあって良いひとときだった。もともと教会用に作られた音楽は、教会で演奏されており、これが本物だーって思うし、やっぱり根づいているっていうのかな、伝統的な文化を感じた。帰りもタクシーをつかまえて、そのままバタンキュー。2日目終了。

ページ先頭に戻る


3日目:おお、ヴェルサイユ宮殿、おお、オルセー美術館


ベルサイユ宮殿の表

3日目、この日も6:30頃目覚める。なんて健康的! しっかり朝食をとり、路線バスでヴェルサイユ宮殿、朝市ツアーの集合場所へ。パリから1時間弱、ヴェルサイユに到着。実はこれがメインイベント、オスカルとマリーアントワネットのヴェルサイユに行こう! ってのが私達の合い言葉でこのフランス行きを決めたようなもんだ。

ベルサイユ宮殿の裏

今年の11月からフランスでは第一日曜日はヴェルサイユ宮殿、市内の美術館がすべてただになったそうだ。すごい人である。カルトミュゼという名前と日付を書き込んでそれがあればヴェルサイユ宮殿、市内の美術館を廻れるという1日券がある。それを買って(1200円くらい)特別な入り口から待たずに入ることができた。でも今日は無料の日なのに・・・ 損した気分・・・ 靖奴が時間を買ったと思えばいいんだと言う。忙しい日本人はそれで良しとなるんだろうな。
ベルサイユ宮殿の中

ヴェルサイユ宮殿はきんきらきんである。ひととおりざっと廻って、庭園を眺めて、まだ時間があったので日本語のテープガイドを借りてもう一回廻る。ルイ14世が贅を凝らして作ったヴェルサイユ宮殿、銀の食器の触れ合う音、絶え間なく演奏する楽士たち、ドレスのサラサラという音、そんなものが思い浮かび、目もちかちか、耳も一瞬遠い感じになってしまった。おおーヴェルサイユ!!!!

次に出かけた朝市(13:00くらいまでやっている)がおもしろかった。チーズ、パンはもちろん、果物、野菜、肉、魚、木の実、きのこ、牡蠣、ムール貝などの貝、パテ、キッシュ、花、すべての食材がそろっている。フランスは美食の国。キッチンがあったら料理してみるのに...指を加えてリンゴを1個買って朝市を後にする。

朝市 朝市で買い食い


オルセー美術館

パリに戻り、解散。お昼にはオルセー美術館の近くのカフェでコーヒーとハム、チーズを挟んだフランスパン、靖奴はシャンパンにオニオンスープをいただく。そしてオルセーへ。

様々なところに置いてある彫刻が、その辺に置いてあるケンタッキーフライドチキンのカーネルじいさんのように、あまりにもさりげなくて本当に美術品なんだろうかと疑ってしまう。よく見たらロダン作とか書いてあるんだけど。

このオルセーはもともと駅だったのを改装しているので、大きな時計が2つ、半月型の箱のような建物だ。最上階にモネやらマネ、シスレー、ドガ、ゴーギャン、セザンヌ、ルノワールの作品が展示してある。ここが圧巻。有名どころが並んでいる。日本に何々展と来日した美術展があるが、それをまとめて4つくらい見た感じだ。

セーヌ川のほとりで

すっかり目も満足して(足は疲労して)外に出てセーヌ川のほとりをブラブラ歩き出す。映画に出てくるような美男美女が情熱的なキスを交わしていて、あーと口を開けて見入ってしまった私達。ロケーションが良すぎるのよ、そうよそうよ、と気を取り直し、地下鉄に乗ってよし、蚤の市へ行こうと歩き出す。

蚤の市は下町にあった。アメ横みたいなところでちょっと治安が悪い感じ。それでも靖奴、しっかりカバンを抱え、小さなお土産を購入。

草々に引き上げ、ホテルの近くの地下鉄を降りる。今晩は何か美味しいものを食べようと二人で事前視察。よさげなレストランを見つけた。電話番号と店の名前を控え、ホテルに戻ってフロントで予約してもらう。

部屋で靖奴はお風呂に入り、今日は彼女が眠い眠いとダウン。その間に私はメニューのお勉強。いやでも期待に胸がはずむ。

少しドレスアップして出かける。ビストロとレストランの間くらいの気さくなこじんまりした所である。観光客が多い地域のせいか店の人達は全員英語がしゃべれて一安心。食前酒にキールとキールロワイヤル、前菜にフォアグラと田舎風テリーヌを頼む。付け合わせが、フォアグラにはパイナップル、テリーヌには小玉ねぎのバルサミコス風味。店おすすめの白ワインをボトル1本頼む。当然ながらフランスパンが付いてこれが美味しい。メインに鴨肉のチョコレート風味の濃い茶色のソース。ブラックバスのオレンジソース、赤ワインのハーフボトルも飲み干し、デザートはクリームブリュレとコーヒー。そんなに洗練されたものじゃなかったけど、美味しいワインとパンにごまかされ、幸福感に浸る。トレビア〜〜〜ン! おやすみなさーい。

ページ先頭に戻る


4日目:モンマルトルの絵描きたち、ムーランルージュの踊り子たち


サルクレール寺院

パっと目が覚めたら9:00だった。足の付け根が痛い痛いと靖奴朝からブツブツ言っている。10時ぎりぎりに朝食に行って、11時ごろまで部屋でうだうだ過ごす。パリに着いてから今日まで天気があまり良くない。それでも時折日が差すようになった。部屋の窓から左手にモンマルトルの丘があり、一番高いところにサルクレール寺院が見える。今日はそこら辺に行こうと出かける。

サルクレール寺院に行ってみれば、そこからパリ市全望が見渡せ、とても景色が好かった。寺院の前の広場にはおじいさんがアルパを弾き、そういえば、昨日乗った地下鉄の中にもアコーディオン弾きのおじいさんがシャンソンばかり奏でていた。

テルトル広場

ぐるっと寺院をまわり込んだらテルトル広場、画家達がおもいおもいにキャンバスを立て、絵を描いたり、出来上がったものを観光客に即売していたりする。ここでやさしいブラウン系のタッチのおばさんに二人並んでの似顔絵を描いてもらった。靖奴が先にモデルになる。

私はその間はさみと黒い紙を持ったおじさんにつかまり、何をするかと思えば、あっという間に私の横顔のシルエットを切り絵のように作ってしまった。あなたの顔は素晴らしいと褒められ、そのシルエットもとても上手だったので1800円くらいでそれを買ってしまった。ちょっと高い! でもお気に入り。

靖奴がソフィアローレンのようにとても美人に描かれている。私の番がきてモデルになる。30分くらいで描きあがったそれはとても特徴をつかんでいて、一生の思い出の品になる感じ。靖奴、日本に戻ったらいの一番で額に入れて飾るんだと大喜び。だって靖奴の方が美人に描かれているんだもの。ふん!

他にも一つ絵を購入、サルクレール寺院の風景画で落ち着いた色合いだけどちょっとの赤や黄色がアクセントになっている。まだ若そうな兄さんが描いたものだ。ちょっと高かったけど、一点物だからそれぐらいするよね...

近くのダリ博物館を見学して(ダリって変な人)、ピガール広場まで歩く。この辺はその昔娼婦達が毎夜闊歩していたところだ。セクシーショップ、セクシーショーどころが立ち並ぶ。それでもそんなにいかがわしくない場所だ。その一画にあるエロティック博物館に立ち寄る。古今東西、お国を問わず、さまざまな絵、置物などが集められていて、ちょっぴり顔を赤らめながら見てまわる。日本の春画と呼ばれていたものもたくさんあった。

ムーランルージュ

そして、その先に今日の夜の大イベント、ムーランルージュがある。ホテルですでに予約してある。ディナーとショーを楽しむんだー!

ホテルに戻って一休み。ムーランルージュはどこかしらんツアーに入らないと個人ではなかなか入れないシステムらしい。少しドレスアップして出かける。歩いていけるところにムーランルージュがあるのに、ツアーバスの集合場所が遠くにあるので、ばかばかしいねと言いながら、路線バスでそこまで行って、ツアーバスで戻ってくるという、なんとも珍妙なことになってしまっている。

750人収容のムーランルージュ。一緒に座った日本人の若い兄さんと情報交換しながらディナーをいただく。一人につきハーフボトルワインが付いているのがうれしい。3人テーブルだったので、ワインクーラーにワインがフルボトル1本とハーフボトル1本、あまり飲まない兄さんの分までいただいてしまう。

そしてショーの始まり始まりー!! ステージの脇の真ん前にいたのでかぶりつき状態。おへその形までよく見える。最初に驚いたのは女の人がみんなトップレスなことだ。全然いやらしくない。すっきりスマートで腰をくねらし、きりっと立ち、踊る。総勢60人のダンサー達。絢爛豪華な衣装と照明、音響も良かった。

オープニングに続いて、海賊船、インドの宮殿(大きなヘビ入り水槽にインドの姫に扮したダンサーが飛び込むという場面も)、サーカス(ポニーの小さくした本物の動物が出てきた。)ムーランルージュの歴史(フレンチカンカンもここで踊る)、そして現代風のちょっとロックっぽいのになってフィナーレ、テーマは夢幻の国。

その間に二人組みの男性による組み立て体操、おじいさんの腹話術(客を巻き込んでの大笑いだった。)があり、すっかり陶然となってしまった。うーん、日本の宝塚のショーはここからきているんじゃないかしらん。だーい満足!!!!!♪♪*.☆.:.:。♪・:*.: .♪

興奮覚めないまま、ネオン街を歩き出し、ホテルのバーで一杯飲むことにする。ドライマティーニ、フレンチカンカン(靖奴が名前に惹かれて頼んだカクテル)を飲みすっかりいい気分。靖奴は先にダウン。フランス人のおばあさんが調律のあまりしていないヤマハのアップライトピアノを弾き出す。どうやらバーお抱えのピアニストらしい。何となくぼーっと聞いていたら、連れのおじいちゃんがフランス語で何かしゃべりかけてきた。とりあえず何かしゃべった方が勝ちだと思い、ラ・ヴィ・アン・ローズがトレヴィアンで好きなんだとかなんとか言ってみたら、おばあさんに伝えてくれて弾いてくれた。ああーバラ色の人生****♪♪

ページ先頭に戻る


5日目:パリの表参道、サンジェルマン通りでお買い物


時間が経つのが早い。もう今日は帰る日だ。10:00にチェックアウトし、ホテルに荷物を預け、よしお買い物に行こうとサンジェルマン通りに出かける。まあ4日目になると慣れたもので、バスに乗るのも通りの名前を調べるのも、わりと容易にできるようになってきている。

サンジェルマン通りは、そう表参道みたいな通りである。ちょっと路地に入って素敵なポストカード屋さんを見つけたり、生活雑貨、洋服はもちろん、アクセサリー、帽子、マフラーなどの小物もちょっと小粋で洒落ているものが並ぶ。日本にいても普段ウィンドウショッピングにそんなに時間はとらないので、久しぶりに目のこやしをした感じ、帽子とマフラーをお買い上げ〜、靖奴は洒落たベルトをお買い上げ〜。

最後の昼食はあたりだった。カフェじゃなくちゃんとしたレストランに行って、プチコースを頼む。野菜のオリーヴオイルあえ、ムール貝のスープ、チキンのねぎのソース、金目鯛(多分)のオニオンソース、コーヒー風味のアイスに白ワインのハーフボトル。やっぱり素材を引きたてるんじゃなくてソースで作る文化なのね、フランスは。それでもとっても美味。特にデザートが絶品。パティシエの腕は相当なものと見た。

ゆっくりゆっくり気分よく昼食を進めていたら時間がなくなってきた。ホテルに戻りついたらぎりぎり。ホテルの目の前の道路を、横断歩道のないところを渡ろうとして車にひかれそうになり、”春奴あぶない!”の靖奴のでかい声で猫のようにすくみ上がってしまったところに右から車がブー! どっちから車が来るのかいまいち把握しきれていなかったんだわ。冷や汗ものでホテルのロビーのソファに倒れ込む。

そしてお迎えが来て、空港に行って、飛行機に乗って日本へ。パリの空の下から日本の空の下へ.......

トレヴィアン〜、そして、メルシー〜

ページ先頭に戻る