雪之丞の芸スト&彩カル奮闘日記

『bond的仕事?』

8月初め靖奴から9/29〜10/5の間「bond的仕事」なるものがあるかもしれない、まだ企画の段階であるかどうかもわからないけれどもし決まったらやる?内容は幕張メッセで10/1〜10/5まで開催されるアジア最大規模の電展示会の某企業ブースでのパフォーマンス。とりあえずスケジュールはどう?というメールが来た。
その後色々なやり取りがあった末(これは靖奴奮闘記だね)、最終的にステージの関係で構成はトリオ。一日14ステージあるため、2チームで交互に。という決定が出た。実は春奴はちょうどこの時期に重なって旅の仕事が入っていて無理だったので芸ストは自然とトリオとなり、院の入試期間で大学が休みの彩カルが玲と花梨半々で出演というもうひとつトリオとなった。

9月中旬ヤマハのサイレント楽器が送られて来た。ちょっと弾いてみるがそれほど違和感はない。しかし楽譜が送られてきたのはリハーサルの始まる4日前くらい。全部で4曲。これを暗譜しなければならない。昨年Charさんの武道館コンサートに一曲だけ参加させてもらった時にも暗譜だったが、この一曲を暗譜するのも凄く大変な思いしたのに4曲なんて無理だよ〜。と泣き言を言っていてもしょうがないので弾いてみるが、これが所々すごく難しくて更に涙。仕事に行く時も常にMDを聴きながら譜面を追い、仕事の合間にちょこちょこさらったものの完璧には弾けないままリハ当日を迎えた。


9/29日
某企業(S社)の幕張東京本社にリハに向かう。
途中靖奴に「私は次ぎ5日までこれないから一応雪之丞がリーダーになってね。」「それってみんなが私の言う事聞くってことね。晶、右向け右。」ちゃんと右を向く晶。「おっけ〜。まかせて。」という私に靖奴は不安の色を隠せない。

社に着きリハーサル場所に向かいながら隣を歩いてていた玲に「暗譜してきた〜?」と聞くと「えっ?まだしてないんですか〜?」え〜んそうなの。ごめんなさい。この日は午前中はメイク、衣装合わせが行われる。まずは衣装に着替える。彩達は肩から背中まで大胆に見えるセクシーな衣装。皆「こんなに肌が出るの?恥ずかしい〜。」と戸惑いがあるようだったが、みんな色が白くピカピカに輝くきれいなお肌。「うらやますぃ〜。かわい〜。(by芸スト)」
芸ストの衣装は胸元が大きく開いたもの。私はお見せするものがないのでそれに関しては抵抗がなかったけど、それより身体にフィットするタイプのパンツ。尻でか、太股むっちりの私にはつらいですー。

着替えが終わると今度はメーク。なんでも一人2時間近くメークにかかるそうな。ということでまずは1チーム1人づつメークしてもらう事になる。芸ストチームはノーメイクの晶から。その間に必死に暗譜。時々「えっとこの先は..」と止まってしまうと、玲が「2拍休んでドーシーラーです。」とか花梨が「そこは1回目がソレで2回目がソドです。」等と教えてくれる。ありがとう。いてくれてよかった、本当に頼りになる彩カル。

午後からは音チェック。ステージにのりバックに流れる音楽に合わせて音量等を調節する。まずは芸ストチーム。皆楽譜を持ってステージに上がる。私は一応楽譜は持っていたが暗譜で挑戦してみることにする。「花梨ちゃん、玲ちゃんわからなくなったら教えてね!」全く手のかかる先輩である。演出の希望としてはチェロを立って弾いて欲しいとの事だったがそれはかなり大変な事。晶が「一応やってみますけど、最悪、私は立って、彩の方は座ってということもできますか?」と身体の小さい桜を気づかって言ってみるが「動きもあるので立って弾いて欲しいですね、まあやってみましょう。」ということで立って弾く事に。

さっそくバックに音楽が流れそれに合わせて弾いてみるがぼろぼろの芸ストチーム。 ごめんなさーい。本番までにはなんとかします。(したいです!)それに合わせて今度はDJの方も加わり立ち位置の移動も指示されていく。彩達はそれを見ながら覚えていく。

ここで芸スト彩が入れ代わる。さすが彩達。演奏は完璧。位置の移動もスムーズにこなしていく。まだ脳が若いから簡単に覚えられちゃうんだなぁ。と感心しつつメークをしてもらう。
これがかなり濃いメーク目の周りは真っ青「かなり濃い色ですよねぇ」とメークさんに聞くと「彩は優しいイメージで、芸ストは野性的なイメージでと言われれているので」野性的っすか。家に帰った晶を見ただんなさんが「里海〜、ほらーパンダさんがいるよ〜。」と言ったそうな。(ちなみに里海は晶の愛娘。)

リハが終わると明日の説明。「明日は実際のステージでやっていただきます。音量など、全部本番だと思ってやってください。それから本番に入るとメイクの時間があまりとれないので、下地は自分でやってきてください。」メイクさんからは「髪は長い方は髪が落ちてくるのが気になるので、とめるなりなんか対策をお願いします、それと芸ストの方々、くまが気になるのでしっかりカバーしてきてください。」「すみませんねぇ、それなりの年齢重ねてるもんで。」と心の中でスネつつ1日目のリハ終了。


9/30
今日は幕張メッセの実際のステージでリハ。
まずは私服のまま音チェック。
バックの音が聞きにくくないか、そのなかで自分の音の大きさをどのくらいにしてもらうか。1曲づつ丁寧に決めて行く。その後衣装に着替え通しリハが行われる。演出の方に「動きはおもいっきりやっちゃっていいんですか?」と聞くと「出し過ぎるものを押さえるのは簡単だけど、でてこないものを引き出すのは大変だからできるだけやって。」と言われる。これは音楽の表現でも同じ事だなぁ。と思う。

芸ストチームと彩チーム交互に通しリハが行われる。芸ストはずっと同じメンバーだが、彩チームはバイオリンが玲の時と花梨の時があるので、両方やらなければならない。先に芸スト、彩・玲チームの通しが行われその間ずっと楽器を弾かずにステージを見ていた花梨は待ち疲れ。しかも時間はもうすでに終わり予定の17時半をとっくに過ぎている。晶は里海ちゃんを保育園に迎えにいく予定が狂い、急遽だんなさんに行ってもらう。

「大体何時ごろ終わり予定ですか?」「19時頃までには終わらせようと思っているんですが。」靖奴からはたまに様子伺いの電話が入る。
「まだまだ終わりそうもないよ。」「あんまり長引くようだったら帰るっていってもいいよ。」
しかしそんな事言える雰囲気ではない。照明や音響。色々なもののすべてのリハなのだ。それはわかるけど、初日前には何か問題が出て来て延びるであろう事は予想出来る事「かなり延びる可能性もあります。」と言っておいてくれればその覚悟で望むし泊まりにしてもらう等いろいろな対策がとれる(紅玉、晶、玲は通っていた)。やっと芸ストの方は着替えていいです。といわれ帰ろうとした晶と紅玉(私はずっと泊まりにしてもらっていたので最後まで残る事にした)にさらに追い討ちをかけるように
「明日の入り時間なんですが音響チェックがあるので9時(元は10時)に入ってください。」これで『ピキッ!』と切れた。「それももっと前にわかってることですよね。そういうことをちゃんと伝えておいて頂かないと、本当にすべての調子が狂うんです。」等あれこれあれこれ言いたい事をいい、間をとって9時半に入るということで話しが落ち着く。

そんなことをしてる間にまた彩チームの通しが行われようとしていた。ずっと弾きっぱなしの桜と乃音はもうフラフラである。思わず「今度は何のための通しですかっ!?」と聞くと「良いステージを作るための通しです!!」こういわれては、もう何も言えません。そして怒濤のリハも終わり最後に演出の方から「とにかく明日から御願いするのはとにかく笑顔。みんながつまらない顔して弾いていたら見ている人もつまらないでしょう。」それはよくわかる。こうしてリハ2日目が過ぎていったのでした。


10/1
9時半に楽屋に入るともう慌ただしい雰囲気が。「先ずは芸ストのみなさん、そのままステージに行ってください。と息つく暇もなく音響チェック。入れ代わりで着替えとメークをすませた彩が通しでサウンドチェック。そしてそのまま彩チームの本番が始まる。その間に私達は着替えとメークを済ませる。私達のチームはHanakoさんというDJの方と組むことになったが、彼女はいつもパワフルで明るく話題も豊富で多才で楽しい。彩チームの演奏が終わりステージ裏に入ってもずっと高いテンションのまま色んな話や仕種でみんな大笑い。そのテンションのままステージが始まる。そのステージ上でのエアロビのインストラクターのようなパワフルさに私達もつられ笑顔が耐えない。終わってから演出家に「最初から雰囲気はばっちりです!」と太鼓判。だって、みんな本気で笑ってたんだもん。あとは演奏をしっかりってことね。

3時頃思いがけず靖奴がやってくる。昨日の事でよっぽど心配になったのか会社を早退してきてくれたのだ。やはり、マネージャーがいてくれると気分的に助かる。その上ステージのまん前でうれしそ〜に画面に見入っている素の靖奴の姿は客の鏡。終わった後も「画面きれ〜よ〜、欲しくなっちゃたぁ〜。(あの〜演奏は?)」Hanakoさんも「彼女みたいなお客さんがいるとすごくやりやす〜い!」靖奴、客としても絶賛されてました。

初日が終わると大体リズムもつかめるし楽。
台風の日に雨漏りがあったり、暗譜の心配が無くなってくるとこんどは音程があわないのが気になり出してはまったり(特にビオラは押さえるつぼが不安定で難しく、色々試してみた。)したけれど、スタッフは皆明るいし、しっかりしているし、何より楽屋でもステージ裏でもステージ上でも常にHanakoさんのパワーをものすごくもらい(実はHanakoさんの血管には栄養ドリンクが流れてるんじゃないかと密かに思っている)笑いっぱなしであっというまに日にちが過ぎていった。

彩チームは初めのうち乃音と桜がどうしても硬い表情がとれず、その点苦労したようだが、ステージをビデオでとってもらい、それを客観的に見る事で自分が笑っているつもりでも全然お客様にまで伝わらないと言う事を教えてもらったりしてだんだん自然な柔らかい笑顔になっていった。
バイオリンは玲と花梨の入れ替えがあったが、それぞれに個性の出た良いステージだった。玲は本当に楽しそうに楽器を弾くし、ものすごくパフォーマンスセンスがあり自分の見せ方も知っていてお客さんを引き付ける動きのある楽しいステージ。花梨は彼女独特のふんわりとした雰囲気がすごくきれいで全体的に静かに、でもすーっと自然に引き付けられるステージ。

今まで新年会などで何度か彩カルと話したりしたことはあったけど、一緒に仕事をするのははじめて。とはいっても本番が始まってからはすれ違うくらいだったんだけど、お互いにエールを送りあったり、身体の調子を心配しあったり。もし全然知らないチームだったらこうはいかなかっただろう。

紅玉と「よく、あんな性格が良くてかわいい4人が集まったねぇ。」としみじみ。
しかもみんなまだ学生なのにい本当にしっかりしている。私達の学生中ってあんなに大人じゃなかったような気がする。今回普段と全然違う楽器をつかったり、衣装になかなかなじめなかったり、弾きながら歩き回ったりと私達でさえ普段経験しないような事をいきなりやらされて色々大変な事が多かったと思うけど、花梨ちゃん、玲ちゃん、乃音ちゃん、桜ちゃん。それぞれにとても魅力的でした。お疲れ様でした。

さて、最終日、思い返せばあっという間。靖奴もかけつけ、今日は一生懸命カメラ小僧になっている。
先に彩チームが終わる。みんな疲れてはいるが終わって晴れ晴れとした顔。おつかれさま!

そして本当にラストのステージ。
「そろそろいきまーす、5.4.3.2.1.お願いしまーす!」いつものスタッフうさぎちゃん(これ本名なんです)の声がかかりステージに立つ。
いつも通りパワフルなHanakoさんにつられてステージは楽しく進む。最終ステージのせいか同じのブースのきれいなコンパニオンの女の子達も笑顔で見守っていてくれる。スタッフもみんな楽しそうに見ていてくれる。そして最後の4曲目。なんとコンパニオンの女の子たちがステージの前に出てきてくれて手拍子をしてくれたのだ。それにつられてほかのお客さまもみんな手拍子。
途中紅玉と私は左右の壇上に移動しながら弾くのだが、ふと見ると、ステージまん中で晶まで楽器弾かないで手拍子してるし(笑)。こうして最後は大変な盛り上がりをみせてステージを終えたのでした。

そのとき靖奴と青木さんは感動してうるうるきてしまったそうな。
青木さんというのは今回音楽面での監督的な役割をしてくださった方。すべての演奏を聞き、毎回アドバイスをいただいた。音程の問題で悩んだ時にもかなり相談にのっていただいた。 なにより、5日間すべてのステージを全部立って聞いているだけでも大変な事だし、演奏家と企画側の間にはさまれ大変な思いがたくさんあったに違いない。なので無事ここまでたどり着けた事でほっとしたし、込み上げてくる思いが多かったのだと思う。それは靖奴も同じだったのだろう。

青木さんやHanakoさんを初め今回大勢の方々にお世話になったし、それぞれの方から色々なことを勉強させもらったりパワーをもらったりした感じです。彩カルと仕事したのも新鮮だったし。
実は正直、初めはあまり気が進まなかった仕事だったけど、なんでもやってみなければわからないものだなぁ〜。と実感。これでまた何か一つ世界が広がるかも!?

そして毎日楽しく仕事ができたもう一つの大きな力、紅玉、晶。
本当にお疲れ様!&ありがとうね!